【resort feeって何?】ぼったくりの町ラスベガス、そして、みんな競って悪ノリを楽しむ町

ラスベガス2016

ラスベガスはカジノだけでなく、楽しい観光の町でもある。
賭け事をまったくしないわが家は、ラスベガス・ストリップのアトラクションホテルを散策し尽くし、世界旅行をした気分になれた。

そんなラスベガスはしかし、観光客向けの値段が不当といっていいくらい吊り上げられた油断ならない街である。
本記事では、ラスベガスのリゾートホテルのガメツサにへきえきしたことを紹介する。

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最高に楽しい旅行でも、嫌な気持ちになることはある

この夏(2016年)、家族でラスベガスに旅行したことを何回かにわけて綴っている。
前回の日記に書いた通り、ラスベガスの町は見応えが十分、世界旅行をしたような気になる、魅力満点の町だった。
そして、この世でもっとも大好きな家族と一緒の旅行だったので、もちろん最高の旅行でもあった。

が、やはり旅行、嫌な気持ちになる事項もあった。
今回は、シリーズ半ばに、そんな嫌な思いのことも綴ってみたい。

金に関して油断ならない町ラスベガス

嫌な思いというのは、ほかでもない、金のことである。
ラスベガス、金に関しては、相当に油断ならない町である。

リゾート地というのはどこもある程度そうなのだろうが、いろいろなものの値段が理不尽に釣り上げられている。
私はいわゆるリゾート地に滞在した経験は少ないのだが、過去の少ない経験と比べてみても、ラスベガスは、ビックリするほどダントツにガメツイ。

私は(よほど裕福な人でない限り、だれでもそうなのだろうと想像しているのだが)物価が高いと、どうしても興ざめに感じてしまう。
ましてや、口車に乗せて騙くらかすようにしてぼったくられると、いくら楽しい旅行中であっても、大きく気分を害されてしまう。

日用品が普通と比べて何倍も高額...

滞在したベラッジオ・ホテルは、ラスベガスでももっとも有名なホテルのひとつである。
が、このホテルですら、かなり理不尽なボッタクリようだった。

到着の夜、歯ブラシ・歯磨き粉をフロントにもらいに行ったら、売店で購入してほしいと言われた。
高級ホテルで歯ブラシがないのも珍しいと思いながら売店に行ってみると、値札がない。
ごくありふれた歯ブラシ2本と歯磨き粉のチューブをレジに持っていったら、なんと30ドルも取られた。日本円にして3000円ほどだが、物の価値としては高く見積もったって500円くらいのものだ。

その後、滞在中にホテル内外の物価を比べた感じでは、ホテル内は周りのドラッグストアと比べて、いろいろなものに関して5倍かそれ以上の値段を平気で請求している模様だった。
(関係ないけど、アメリカの歯磨き粉は強力だ。一回歯を磨いたらびっくりするくらい歯が真っ白になった。そして一週間使い続けたら、口の中が痛くなった。)

ガメツいホテルに対抗してきた先人たちの知恵

大変高価な歯ブラシと歯磨き粉を購入した後、滞在中にガイドブックを読みふけると、ラスベガスのホテルは客にお金を落とさせるためのあらゆる工夫がされていると書いてあった。
たとえば、

  • 部屋に冷蔵庫がないのは、ミニバーのバカ高い商品を買わせるため(500mlのミネラルウォーターが500円とか)。
  • コーヒーメーカーがないのは、部屋を快適に作らないことで用がなくても客が階下のカジノに降りてきて金を落とすように仕向けるため。

ネットで調べてみると、ラスベガスでは

  • 近所のドラッグストアに買い出しに行ってホテルのミニバーは利用しない
  • お風呂でできる限り手洗いで洗濯を済ませてホテルのランドリーサービスは最小限しか利用しない

といった多くの庶民の知恵が多く見つかった。
私と同じ気持ちになっている人がたくさんいることに心強く思うとともに、情報として大変役に立った。

訳が分からないResort feeの請求―会計が分かりにくいのは、後ろ暗い請求だから(⁉)

請求書に突然登場した Resort Fee の項目

宿泊費の会計は、信じられないくらいガメツイ。
ネットで予約したときには、一泊の宿泊費200ドル(2万円)ほどとのことだったのだが、領収書を見ると、resort feeが一泊あたり38ドル(3800円)となっている。
不審に思ってフロント係に尋ねてみると、プールの整備費等であり、宿泊客には皆さん支払ってもらっているとのことだった。

その場でうっかり納得した気分にされてしまう手口

この説明、ナマクラな私ですらぜんぜん納得しなかったのだが、私がその場で簡単に言いくるめられたわけはほかにある。
チェックアウト時のフロント係は、「今回のトータルは、5泊分で1000ドルです。」と言った。一泊200ドルの予約で5泊、いま払ったのは1000ドルなのだから、辻褄があってるじゃん、と私はその場で思ってしまったのである。(実際には、ホテルで飲み食いとかしていたし、もうちょっと話が複雑だが、わかりやすく書くと、だいたいこんな状況だった)

後で落ち着いて考えると、うまく言いくるめられていた...

が、帰ってきてみたら、前金の300ドルはしっかり別に引き落とされていた。
実は、ホテルはチェックイン時に300ドル(3万円)ほどの前金(セキュリティデポジット)を請求していたのである。それを合わせると、わが家の出費は1300ドルであった。
じっくり計算してみると、やはりresort feeは、一泊あたりの宿泊費200ドルとは別に請求されており、請求書もじっくり見れば、そのようになっていた。

その場でなんとなく納得した気分にさせ、あとでジックリ考えたときには、請求領収書はホテル側の言い分で完璧にできている。敵ながらあっぱれと言ったところであった。。。

日本の携帯電話やアメリカのレンタカーの契約もアヤシイ

日本の携帯電話の契約にしても、アメリカのレンタカーにしても、わけのわからない複雑なシステムを説明されているうちに、意味がわからないオプションが沢山つけられて、高額の請求書が届いてしまうケースがある。
携帯については困っている消費者についてのメディア記事を読んだことがあるし、アメリカのレンタカー会社の口コミには”rip off”(金を騙し取ること)という言葉を頻繁に見かける。なによりも、どちらのサービスも、私自身が不必要なオプション代を払わされて文句を言った経験がある。

企業としては、後ろ暗い戦略があってわざと複雑に、しかもわざと早口で客を煙に巻きながら説明しているのだと私は理解している。
ラスベガス・ホテルの前金も、夜逃げされるのが怖いというよりは、resort feeをわけがわからないうちに払わせるための方便なのではないのか。

苦情が殺到している Resort Fee の実情

日本に帰ってきてから、resort feeについてネットで調べてみた。
予約時の宿泊代を安く見せかけ予約させ、しかし実際にはほかの名目で客に払わせて収入を確保する方便として、ラスベガスでは多くのホテルが採用しているとのこと。
ハワイ等ではまだまだ少数だが、resort feeを導入し始めたホテルもあるらしい。

予約時に提示された代金と別にわけのわからない料金を請求されているわけで、我々客からすればこれは、詐欺まがいに過ぎない。(でもこれだけ堂々とやってるからには、裁判とかの前例もあって続けていることなんだろね、きっと。)
resort feeについては客の苦情も多く、客とのあいだでトラブルになることも多いとのことだった。

このままresort feeというのがまかり通る世の中になっていくのだろうけれど、悲しいですね...。

まあ、旅行が楽しかったことが一番大切だよね

とはいっても、物価を釣り上げられるのは旅行していれば、どこでもある程度は起こる話だ。
そして、やはりこちらが納得いかない形でお金を請求されることだって、異郷を旅していればたまにはあることなのだろう。

一番大切なのはやはり、家族ととても楽しく旅ができたことだ。
そして、今回の教訓は、お金のことに関しては、事前や旅行中にできる限り情報を仕入れて検討・覚悟すべし、ということだろうか。

ラスベガスのマダムタッソー館のジョニーデップの蝋人形。

悪乗り、悪趣味なほど目立つ看板が楽しい町でもあるラスベガス

ところで、前回の記事は、ラスベガスは作り物だらけの大規模ホテルが連なる町だと書いた。
その影響なのだろう、ごく普通の飲食店も悪ノリしているように、ときには悪趣味なくらいに目立つ看板を掲げて自己主張をしている町であった。
もちろん、それもこの町の魅力だと思う。今回の写真は、そんな街角の写真。
最後の写真は、通りかかったときには閉館していたが、タッソー蝋人形館の入り口に立っていた俳優さん。

更新履歴

  • 2021年2月17日 本サイトに移転。節見出しを付けた。
  • 2016年9月7日 Gooブログ「(旅行記。プエルトリコ、ニューオリンズとラスベガス。ひねもすのたり)」にて公開。

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