小岩井農場は宮沢賢治が好んで散策したことでも有名で、いまでも美しい景色は健在です。
涼しい気候の中の牧場であり、スイスの田舎に似た美しい風景が楽しめます。
雨に降られたとしても、ノスタルジックな雰囲気はまた格別です。
わが家では2023年の5月連休に、雨の日の小岩井農場を家族でドライブしました。
そのときの様子を紹介します。
小岩井農場について
ドライブの様子を紹介する前に、ごく簡単に小岩井農場の概要を紹介します。
小岩井農場の歴史
小岩井農場は岩手県にある牧場です。1891年に開設されました。
名前の由来は、3名の共同創始者の姓の一文字めを取って「小岩井」としたとのこと。「岩」は三菱財閥2代目当主の岩崎彌之助で、1899年からは農場は三菱オーナー一家の所有となったそうです。
宮沢賢治が小岩井農場の風景を気に入り、しばしば散策しに訪れていたことは有名です。
小岩井農場には、明治から昭和初期にかけて建設された牛舎やサイロなどの建物が残っており、21点が国によって重要文化財に指定されています。
現在の小岩井農場
小岩井農場は、岩手県雫石町と滝沢市にまたがる3000ヘクタールの牧場です。
一部は観光牧場「小岩井農場まきば園」として営業しています。
園外ショップもあり、「まきば園」に入場しない場合も、乳製品やグッズなどのお土産を購入することができます。
現在は経営分離し別会社になっている小岩井乳業も、牧場に隣接した敷地で営業し、乳製品の加工を行っています。
小岩井乳業も工場見学を実施していましたが、コロナの流行以来、現在は見学を受け付けていないようです。
アクセス
小岩井農場は、東北自動車道の盛岡ICから約13㎞。自動車で20分ほど。
ICから出た後、登り坂を登った台地の上にあります。
道中はずっと、しっかり舗装された走りやすい道路です。
ちなみに、東京や仙台から盛岡までの距離は以下の通りです。
- 東京→盛岡 530㎞、高速道路で6時間ほど。
- 仙台→盛岡 180㎞、高速道路で2時間半。
5月の雨の中の小岩井農場ドライブ
私たちが小岩井農場を訪れた2023年5月6日は、しとしと雨が降っていました。
そのときのドライブの様子を紹介します。
小岩井農場フラワーロード
盛岡から走ってきた国道34号線から県道131号線に右折し、立体交差の跨道橋を渡るとすぐに、「小岩井農場」と書かれた木製の看板が現れます。
1㎞ほどの間、道路に沿って菜の花が咲いていました。
関東ではすでに菜の花の時期は過ぎていた中でもあり、気候の違いが感じられます。
広大な牧場と歴史ある建物群
雨の中、残念ながら牛の姿はありませんでしたが、関東ではあまり見たことがない牧場の風景は、私たちには新鮮です。
牧草の植え替えのためでしょうか、耕されたあとの裸の地面があらわになっている牧草地もありました。
牧草地の間に点在する林を抜けるドライブ
5月連休の時期には、関東ではすでに緑が濃くなっていますが、東北では新緑の明るい色彩が目立ちます。
そして、緯度が高く気候が涼しいせいなのでしょう、関東地方とは植物相も違い、雑草の勢いが穏やかです。
わが家では短い間でしたが、スイスに滞在したことがありました。牧場の多い土地柄で、数百メートルの林が道路に沿って点在するのが特徴的でした。
こうした林は、深い森林とは違って明るく、自動車で走り抜けるときには爽快な気分になります。
小岩井農場の道路沿いには、ちょうどスイスで見たような林が点在していて、植物相が似ていることも相まって、スイスをドライブしている気分を思い出しました。
小岩井農場の一本桜
小岩井農場には、「一本桜」と呼ばれる名所があります。
牧草地に1本だけ木が生えている姿は美しく、小岩井農場のなかでも人気スポットのようです。
一本桜の向かいには、自動車が10台ほど止められる駐車場もありました。
一本桜は、雨の中でも素晴らしく綺麗です！
次の写真は、一本桜の前にあった案内板です。
一本桜に限らず、晴れの日の小岩井農場の風景は、背景に岩手山が見えるのでまた一層綺麗なようです。
小岩井農場の発酵バター
私たちは、観光牧場「まきば園」の入り口から見えるD51機関車の写真を撮っただけで、入園はしませんでした。
まきば園では、動物との交流、文化財建築のツアー、アスレチックスなどが楽しめます。
まきば園の向かいには、園外ショップがあり、グッズや乳製品が購入できます。
わが家でも、ミルクの味が濃くて美味しいソフトクリームを食べ、小岩井農場の発酵バターを購入しました。
自家製フランスパンを焼きバターをいただきましたが、小岩井発酵バターはミルクの風味が強く、とても美味しいです。
小岩井農場名物のレーズンバターも、変わらぬ美味しさで、あっという間に食べてしまいました。
小岩井農場は、楽天市場に出店しており、詰め合わせセットが注文できます。
岩手県雫石町のふるさと納税では、バターや詰め合わせセットなど小岩井農場の製品が返礼品でもらえるようです。
おわりに
今回は、2023年の5月連休に行った雨の日の小岩井農場のドライブの様子を紹介しました。
小岩井農場の風景は、自然が豊かで素晴らしく綺麗です。
そして、関東から出かけたわれわれには、涼しい気候のなかの牧場の風景はスイスの田舎風景を思わせる新鮮な景色でもあります。
ほかの人たちが晴れの日に撮った小岩井農場の写真と比べると、風景の美しさは及ばないけれど、雨の日のドライブも雰囲気があって素晴らしかったです。
天気のよい日を待てない旅程の中で、雨が降ってしまったから目的地を変えようかと悩んでいるようなら、雨の中でもぜひ訪れることをおすすめしたいです。
といいつつ、晴れた日にもう一度訪れたいとも思います。
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