ベトナム中南部の都市クイニョンの郊外には、東南アジア最大の大仏があります。
オンヌイ寺院は、次ような魅力があります。
- 東南アジアで最大の大仏
- 長い階段と大仏が作る美しい風景
- 階段を登るについれて変化する大仏の豊かな表情
- 日本とは違った仏教のあり方も大きな魅力
- 高台からの素晴らしい眺望を楽しむことができる
私自身も訪れた際に、スピリチュアルな気持ちになり、心が洗われる体験をしました。
本記事では、私の体験も交えながら、オンヌイ寺院の魅力を紹介します。

オンヌイ寺院と大仏の概要
オンヌイ寺院は、1702年に創建され、300年ほどの歴史を持つ寺院です。
大仏は1972年に建立され、座像で高さは69メートル。台座も含めると108メートルに達します。
東南アジアで最大級の仏像とされています。

オンヌイ寺院へのアクセス
オンヌイ寺院は、クイニョン市の北の郊外にあります。
大きく真っ白な大仏は、フーカット空港からクイニョン市街に向かう車窓からもはっきり見えます。
Chi Nai橋を渡ってクイニョン市街の東にある半島を通るルートで、25㎞ほど。車で約30分の距離。


寺院と大仏の参拝
長い階段と大仏が作る絶景
まっすぐに伸びる長い参拝の階段の先に大仏が鎮座する光景は壮観です。

凛々しくもやさしい大仏の表情
階段の登る間、視線は自然と大仏の表情に向かいます。
登るにつれ、大仏の表情が次第に変わるように感じられます。
遠くからは微笑んでいるように見え、近づくにつれて威厳に満ちた表情へと変化していくのが印象的です。


69メートルの大仏を間近で見る
階段を登り切ると、巨大な大仏の迫力を間近で感じることができます。


台座の内部
大仏の台座内部には仏堂があり、立派な仏壇が安置されています。

周囲にはさまざまな仏像が安置されており、日本ではあまり見かけない異国情緒あふれる像も多く、興味深いものです。





日本とは異なる仏教信仰
大仏は日本にもあります。
69メートルの高さというのも、日本ではもっと高い観音様が何体もあることを思うと、それほど大きいものではないかもしれません。
しかしオンヌイ寺院では、日本とはずいぶん違った仏教信仰を見ることができ、興味深いです。
ベトナムには、中国でもよくあるような20重くらいの高い尖塔のある寺院も多くあり、私もそうした寺院を3か所ほど回りました。
そうした寺院と比べても、文化の違いをもっとも顕著に感じたのはオンヌイ寺院でした。
階段の両側に並ぶ多くの仏像
階段の両側には、20~30体ほどの像が配置されています。これらの仏像は、日本ではあまり見ない人物が多いようです。



クイニョンの観光情報は、日本語と英語両方で一生懸命調べてもなかなか解説が見つからないことも多いです。これら像の人物が誰なのか、ネットで検索しても全然わかりませんでした。
ChatGPTに訊いたところ、ブッダの弟子だとのことでした。
真ん中の人物は(ベトナムでも人気が高いらしい)布袋さんにそっくりだと思いましたが、違う人物なのかもしれません。
祈りを捧げながら登る信者たち
参拝客のほとんどは、アジア人の観光客です。
そんななか、階段を一段上がっては手を合わせて祈り、また一段上がっては祈りを上げている信心深い女性を2人見かけました。
私が階段を登り始めたときにちょうど登り始めたばかりだった2人は、私が参拝を終え帰途に着くときにもまだ、階段を5分の1くらいしか進んでいなかったから、何時間もかけてお参りするのでしょう。

大仏のひざ元からの素晴らしい眺望
大仏のひざ元で登ってきた階段を振り返ると、漁船が漁をする太平洋の絶景が広がります。

遠くにはクイニョンの市街地も望め、壮大な景色を楽しむことができます。

スピリチュアルで心洗われる体験
階段を歩いて登りたくない人のためのバイク・ライド
オンヌイ寺院の入り口付近には、バイクライダーが何人も待機していました。
階段を歩いて登りたくない人にライドを提供し、迂回路で大仏の目の前まで乗せるサービスです。
階段を自分の足で登るのを楽しみにしていた私は、言葉がわからないまま訳も分からずバイクで階段の上まで連れて行かれてしまい、憤慨しました。
けれども、そのことが結果的に面白い体験に結び付きました。そのときのことを紹介します。
訳も分からずバイク・ライドに乗ってしまった
私がオンヌイ寺院を訪れたのは、2024年の夏です。バイクで出かけました。
バイクを駐車場に停めると、バイクにまたがった初老の男性が寄ってきました。
身振り手振りで駐車場代の集金だと理解した私は、言われるままにお金を支払いました。100円くらいの安い料金です。
続いて若い女性が近づいてき、300~400円の料金を請求されました。
2人に支払う理由を理解できないまま、日本とは違ったシステムなのかなと思い、あまり高くない駐車料金に安心して女性にもお金を支払いました。
するとバイクの男性が、おもむろに私にヘルメットをかぶせ、バイクの後ろに乗るよう促します。
駐車場から大仏参拝の階段までのほんの数十メートルを乗せていってくれるのかな?
深く考えずにバイクの後ろにまたがると、そのままノンストップで迂回路を通って大仏の目の前まで連れていかれてしまった...。
バイク・ライドに憤慨
自分の足で階段を歩いて登って参拝したかったのに...。
言葉が通じないとはいえ、訳も分からないままの私を階段の上まで連れてきてしまったバイク男性に、私は憤慨していました。
状況を理解しないままホイホイついてきた自分自身には、それ以上に腹が立ちました。
いったん階段を下まで降り、気を取り直して今度こそは歩いて登ることにしましたが、そうこうする間に雲が出てきてしまった...。
美しい長い階段と白い大仏を、真っ青な青空をバックに写真に収めるチャンスを逸してしまったことが、かえすがえすも残念で、ますます腹が立ちました。

大仏のやさしく微笑む表情と憤慨からの心の変化
ムシャクシャした気持ちのまま、私は階段を登り始めました。
階段を登る際には、自然と大仏の顔に視線が行きます。
ときに木の葉に隠れたりしながら、遠くの大仏の表情は、ニコニコ笑っているように見えました。
「なにを怒っているんだい?」そんな風に語りかけられている気になり、こんなチッポケなことで腹を立てている自分が馬鹿馬鹿しくなりました。
そして、登っているうちに、とても清々しい気持ちになりました。



近づくにつれ、大仏の顔が威厳に満ちた表情に変わっていくように感じられたことは先にも述べたとおりです。

私のオンヌイ寺院参拝は、すこしスピリチュアルで心洗われる体験になったのでした。
まとめ
クイニョン市街から25㎞ほどの郊外にあるオンヌイ寺院は、以下のような魅力がある。
- 東南アジアで最大の大仏
- 長い階段と大仏が作り出す壮観な風景
- 階段を登るにつれて変化する大仏の豊かな表情
- 日本とは異なる仏教信仰のありかた
- 階段の上からは、美しい太平洋の絶景を望む
本記事では、私がしたスピリチュアルで心が洗われる体験を交えて、オンニュイ寺院の魅力を音歌えしました。
クイニョンを訪れるさいには、ぜひこの素晴らしい寺院を訪れてみてください。
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