ジュラシック・ワールド展、フィールド・ミュージアムにて―シカゴ滞在記。

シカゴ2017


今年の盆休みは、家族でシカゴに住む義兄を訪ね、そこに3日ほど滞在させてもらった。
シカゴ滞在記の第3弾は、前回書いた「シカゴの博物館のティラノサウルス標本」に引き続き、おなじフィールド・ミュージアムで見たジュラシック・ワールド展のこと。

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シカゴのフィールド自然史博物館に来たジュラシックパーク展

「ジュラシック・ワールド」は、2015年公開の大ヒット映画である。
この夏、シカゴのフィールド・ミュージアムでは映画とタイアップした特別展示を開催中であった。
恐竜が大好きな6歳の息子は、シカゴに旅行するまえから大変楽しみにしていた様子であった。

特別展の入り口は、前に立つだけでとてもワクワクさせるゲートであった。さすがはユニバーサル・スタジオが協力している展示である。

動く草食恐竜たちに小学1年生の息子はビックリ

入り口を入ると、さっそく大人しい草食恐竜たちがいる。
まずは、ブラキオサウルスの長い首が私たちの頭上をゆらゆらしている。

パラサウロロプスやトリケラトプスも、同じところにとどまりながら、こちらをうかがいながら首を傾げたり、ちょっと足踏みしてみたりする。

今回の写真がピンぼけが多いのは、暗い中でどの恐竜も動くからだ。

表情は爬虫類としてはあり得ないくらい人懐こく、生き生きしている。
そして、1分くらいのプログラムされた動きを繰り返すばかりの作り物である。
とはいえ、いままで見た作り物の恐竜の中では断トツに出来がよいし、動くのも面白い。

そんなさめた感想を捏ね繰り回している私の脚にまとわりついて、私が恐竜に近づこうとすると力いっぱい脚を引っ張って抵抗する者がいる。
息子だ。小学校1年生にとっては、これらの恐竜たちは大きいしリアルだしで、本物を見た気持ちになっているのかもしれない。

草食恐竜たちの次は、ジュラシック・パークの実験室を再現した展示もあった。
が、こちらは恐竜の赤ちゃんの動かない人形や、とくに動かない機材があるばかりで、私も妻も写真すら撮っていなかった。

敏捷な動きのブルー・ラプトルに、子供たちは腰を抜かしていた

実験室を通り過ぎると、展示は佳境を迎える。
檻越しに、ブルー・ラプトルを見ることができるのだ!

現れたラプトルは、ずいぶん動きが速い。
そして、薄暗い中とはいえ、このラプトルに私はたいへん不自然な印象を受けてしまった。
なにか、紙ででもできているような、質感の軽さがある。
歩くときに、腰がぜんぜん上下しないため、脚は動いていてもフワフワと漂っているような動きである。
地に付いていない印象がする脚の動きも不自然で、ドタバタ・コメディの「ドタバタ」とはこういう足さばきのことをいうのではないかしらん、などとバカなことを思ってしまった。

あとから話した感じでは、妻も同じような印象を受けていたようであった。「あの展示、なんで暗い中なのか、よくわかった」というようなことを言っていたから。

が、息子は必死であった。草食恐竜のときよりはるかに強い力で私にしがみつき、私の後ろから顔だけ出して檻の向こうをうかがっている。

見学者の中にはもうひとり、幼稚園児くらいの小さな黒人の男の子がいたが、この子は檻から離れた壁の前で腰を抜かしたように座り込んでしまい、大声でわめいていた。

ジープを小突くティラノサウルスは迫真の出来だった

ラプトルの次は、ティラノサウルスである。
こちらは首しか見えなかったが、乗り捨てられた無人のジープを覗き込み、頭で小突いたりしてみる様子は真に迫っていた。
ゆっくりで限られた動きだけのほうが、やはり簡単なのだろう。

恐怖のインドミナスレックス

展示のクライマックスは、明らかにラプトルとティラノサウルスなのだが、これらの後にもステゴサウルスと、肉食恐竜が一匹動いていた。

この肉食のほうは、大きく口をあけて喰いつくモーションが、真に迫っていた。(後から考えると、たぶん、インドミナスレックスなのだろうね。)


ちなみに、この肉食恐竜の大口を開けた写真は、息子のお気に入りでもある。

家族にとって最高の思い出になったジュラシックパーク展

子供は、ラプトルもティラノサウルスも、ほかの恐竜たちもその場では怖がっていたが、やはりこの展示を見ることができたことがとても大切な思い出になったようだ。

昨今ではアメリカでも、博物館の入場料はずいぶん高くなった。フィールド・ミュージアムの常設展示の料金は大人一人22ドル(2200円ほど)、ジュラシック・ワールド展も見るためには36ドル(3600円)だから、特別展示のために6割増しの料金を払ったことになる。

今回の特別展示ははっきりいって子供だましの感が否めないし、前回の記事に書いた、常設展示のティラノサウルスの全身化石のほうがはるかに見る価値があると私は思う。

けれども、子供の腰を抜かさんばかりの感動、帰って来てから話す思い出を思うと、最高に有意義な博物館見学であった。


(最後の写真は、記念に買ってきたキッチン・マグネット)

更新履歴

  • 2021年2月21日 本サイトに移転。節見出しを付けた。
  • 2017年9月20日 Gooブログ「(旅行記。プエルトリコ、ニューオリンズとラスベガス。ひねもすのたり)」にて公開。

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